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食品や日用品の買い置きが多すぎて何があるか分からない

2026年8月時点
■ 先に結論

在庫を全部書き出すのはやめます。①同じ品目は1か所にまとめる ②その入れ物に入る数を上限にする ③メモには上限だけ書く、の順に進めます。
今いくつあるかは書きません。棚を全部出して数えるのは、最初の1回で済む形にします。あとは買い物に出る前に、メモと棚を見比べます。

なぜ「何があるか分からない」状態になるのか

買い置きは、置き場所と「いくつまで持つか」が決まっていないと、数が増えた分だけ確認の手間も増えます。手間が増えると確認しなくなり、確認しないからまた買う、という順に進みます。

  • 同じ物が2か所以上にある。シンク下と押し入れ、冷蔵庫と食品棚。片方だけ見て「無い」と判断して買い足す
  • 奥のものが手前のものに隠れる。奥は見えない=無いのと同じ扱いになり、期限が来るまで気づかない
  • 上限が無い。「多めに買う」に終わりがないので、どこまで買えば足りるのかを買い物のたびに考え直すことになる

在庫リストを作ったのに続かなかった、という人も多いはずです。続かなくなりやすいのは、全部の品目を書こうとしたときです。買うたび・使うたびに書き換えが必要になり、更新が一度途切れた時点で信用できないメモになります。

この記事でやるのは、在庫を全部記録することではありません。確認する場所と数を減らすことです。

※本記事で紹介する公的機関の資料の内容は2026年8月時点のものです。最新の内容はリンク先で確認してください。

手順1: 品目ごとに、置き場所を1つに決める

  1. 買い置きの置き場所を全部書き出します。 食品棚、シンク下、冷蔵庫、洗面所、押し入れ、玄関の物入れ。「そこにも置いてあった」を先につぶします。
  2. 品目を1つ選び、家じゅうから集めて並べます。 一度に全部やらなくてかまいませんが、区切るのは場所ではなく品目です(今日はトイレットペーパーと缶詰だけ)。場所で区切ると、別の場所にある同じ品目を見落とします。全部出して数えるのは、その品目については最初の1回で済む形にします。
  3. その品目の置き場所を1か所に決めます。 トイレットペーパーは1か所、缶詰は1か所。ここがこの記事全体の土台です。2か所に分かれたままだと、どれだけメモを作っても数が合わなくなりやすくなります。

手順2: 品目ごとに「上限の数」を決める

  1. 「1週間に使う数 × 買い物に行く間隔(週) + 予備1」で計算します。 トイレットペーパーを週に2ロール使い、買い物が2週おきなら 2×2+1=5ロール。まとめ売りしかない品目は、いちばん近い袋の数(12ロール入りなら1袋)を上限にします。数字は後から直せるので、まず1つ置きます。
  2. 上限は「棚に入る数」に合わせます。 入り切らない分を別の場所に逃がすと、手順1でまとめた意味がなくなります。棚に入る数を上限にすれば、棚そのものが上限の役目を果たします。
  3. 入り切らないときは、上限のほうを直します。 別の場所に逃がさず、(1)入れ物を大きくする (2)上限を下げて買いに行く回数を増やす、のどちらかを選びます。数と入れ物がぶつかったら、上限を決めるのは入れ物の側です。

手順3: 在庫メモを1枚だけ作る

  1. 場所別に、品目と上限の数を書きます。 紙でもスマホのメモでもかまいません。
  2. 今いくつあるかは書きません。 そこを書き始めると、更新が続かないメモに戻りやすくなります。

手順4: 減ったことが自分から分かるようにする

  1. 手前から使い、買ってきた分は奥に入れます。 補充のときだけ、手前の物をいったん手前に寄せ、空いた奥に新しい物を置きます。毎回の並べ替えは要りません。補充を手前に置くと、奥のものが残ったまま期限を過ぎやすくなります。
  2. 予備の「最後の1つ」に目印を付けます。 付箋やマスキングテープを貼り、それを開けた日に買い物メモへ書きます。数えなくても補充の合図が来る形にします。
  3. 買い足したら、目印は新しく一番奥になった物へ貼り替えます。 貼り替えないと、まだ予備があるのに買う合図が出ます。

手順5: 買い物前と、月1回の点検

  1. 買い物に出る前に、メモの場所を上から順に見ます。 数え直す必要はありません。目印が出ているもの、棚に見て分かる空きがあるものだけを書き出します。棚の前で考えるのは、この時だけになります。
  2. 点検は月に1回、1か所だけにします。 数え直しではなく、上限の数が今の暮らしに合っているかを見るだけです。今月は食品棚、来月は洗面所。全部いっぺんに見直す形にすると続きにくくなります。

そのまま写せる在庫メモの型

スマホのメモや紙に写して使う用です。品目と数は家庭に合わせて書き換えてください。

【置き場所と上限の数】
■ 食品棚(台所・上段)
   レトルトごはん ....... 6
   カレー・丼の素 ....... 6
   乾めん(パスタ・そうめん) 2袋
   缶詰(魚・肉) ......... 6
   インスタントみそ汁 ... 1箱
■ シンク下
   ラップ ............... 2
   ポリ袋 ............... 1箱
■ 洗面所の棚
   シャンプー詰め替え ... 2
■ トイレの棚
   トイレットペーパー ... 12ロール
■ 玄関の物入れ
   水(2L) .............. 6本入り x 箱数

【この4つだけ守る】
 1. 1品目は1か所だけに置く
 2. 数は上限。超える分は買わない
 3. 最後の1つを開けたら買い物メモに書く
 4. 手前から使い、買った分は奥に入れる

消費期限と賞味期限のちがい

農林水産省の解説では、2つの期限は次のように説明されています。

  • 消費期限 — 安全に食べられる期限。お弁当、サンドイッチ、生めん、ケーキなど、いたみやすい食品に表示される
  • 賞味期限 — おいしく食べられる期限。スナック菓子、カップめん、かんづめ、ペットボトル飲料などに表示される
  • どちらも袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合の期限。一度開けた食品は、期限に関係なく早めに食べるよう案内されている

なお同じ資料には、賞味期限はこの期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではない、とも書かれています。一方で消費期限のほうは、期限を過ぎたら食べない方がよい、と明記されています。同じ扱いにはしません。

出典:農林水産省「消費期限と賞味期限」(子どもの食育)

同じ棚の中でも、消費期限が付いている食品から先に見ると迷いにくくなります。

買い置きを「備え」として数える(ローリングストック)

買い置きを切らさず古いものから使う形は、農林水産省が家庭備蓄として紹介しているローリングストックの考え方と近くなります。多めに買っておき、古い順に使い、使った分だけ買い足す。これを回し続けて、常に一定量が家にある状態にしておく、という考え方です。

公的資料に示されている目安は次のとおりです(2026年8月時点)。

  • 家庭備蓄は「最低3日分~1週間分×人数分」が望ましいとされている(=下限の目安)
  • 水は1人1日3リットル(飲料水+調理用水)がめやすとして示されている

出典:農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(1) 食品の家庭備蓄のすすめ」(日数の目安) / 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(2) 簡単!「ローリングストック」」 / 農林水産省「知って備える 家庭備蓄のイロハ」(水の量の目安)

水や主食は、日用品の棚とは別に置き場所を1つ用意し、そこに入る箱数を上限にします。公的資料の日数は最低限としてすすめられている量なので、置き場所はその日数分を下回らない大きさで選びます。ここでも数を決めるのは入れ物の側です。

それでも把握しきれない時のチェックリスト

在庫を全部覚えておく必要はありません。品目ごとに置き場所を1つ決めて、上限の数を1つ書いておく。やることは、そこまでです。