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地震のとき棚の物が落ちて避難経路をふさがないか心配

2026年8月時点
■ 先に結論

寝る場所から玄関までの通り道を1本決め、その真上とドアの前・廊下・階段には買い置きを置きません。
水や缶などの重い物と、びん・ガラスの割れ物は棚のいちばん下へ入れます。
置き場所は玄関の近くと別の部屋の2か所に分け、片方がふさがっても取り出せるようにします。

  1. 寝る場所から玄関までの通り道を1本決める
  2. その通り道の真上にある棚から、重い物と割れ物をどける
  3. ドアの前・廊下・階段に積んだ箱を、通り道の外へ移す
  4. 残した棚は、重い物と割れ物を下段に入れ替える
  5. 開き戸の吊り戸棚に重い物を置いたままにしない
  6. 通り道に立って見上げ、頭より高い所に重い物が無ければ完了
壁ぎわの低い棚の下段に水と缶詰を置き、ドアの前と床の通り道を空けた廊下

買い置きが通り道をふさぐ仕組み

地震のときの避難経路は、ふだんの通り道と同じ道です。買い置きは「取りやすい場所」に置かれます。台所の吊り戸棚、廊下の突き当たり、階段の下、寝室のクローゼットの上——どれも通り道のすぐそばです。揺れると中身は棚の前へせり出して落ち、床に落ちてからも動きます。丸いペットボトルは転がり、重い箱は落ちた場所からずれて通り道の真ん中で止まります。停電した部屋を裸足で歩く場面では、散らばった缶や割れたびんが足を止めます。

東京消防庁は、近年の地震被害調査で、負傷者の3〜5割が屋内における家具類の転倒・落下・移動によって負傷していたとしています。
出典:東京消防庁「地震から命を守る家具転倒対策」

東京消防庁は別のページで、避難通路や出入り口付近には転倒・移動しやすい家具類を置かない、寝る場所や座る場所にはなるべく家具を置かない、とも案内しています。買い置きの箱も同じ扱いにします。
出典:東京消防庁「自宅の家具転対策」

※本記事で紹介する公的機関の資料の内容は2026年8月時点のものです。最新の内容はリンク先で確認してください。

1置く場所と、置かない場所を分ける

置いてよい場所
  • 通り道から外れた壁ぎわの棚の下段
  • 押し入れやクローゼットの床に近い所
  • 玄関の近くの収納の中(靴箱の下段など)
  • ふたを閉めた収納ボックスの中
置かない場所
  • ドアの前と、ドアが開く側の床
  • 廊下の途中と、階段の上・階段の途中
  • 寝ている頭の上と、枕元の棚の上
  • 吊り戸棚と、棚のいちばん上の段

ドアが手前に開く家では、ドアの前だけでなく、開いたときに扇形に通る床も空けておきます。玄関の近くに置くのは収納の中だけにして、ドアの前とドアが開く範囲の床には置きません。階段は、落ちた物が下まで転がるので途中には置きません。頭より高い吊り戸棚の開き扉は揺れで開きやすく、開くと中の物が飛び出してきます。通り道の真上の吊り戸棚は、中身を軽い物だけにします。

農林水産省は、備蓄を1か所にまとめず分散することをすすめ、1か所は玄関など外へ通ずる近くに、もう1か所はクローゼットの隙間や廊下収納などに、という例を挙げています。
出典:農林水産省「防災備蓄収納のチェックポイント」

2棚の中を入れ替える

  1. その棚の中身を一度すべて出す
  2. 水・缶・びんを下段に入れる
  3. 上段は紙製品や乾物など軽い物だけにする
  4. 棚板にゴムシートを敷く(ビニール系は逆に滑るので不可)

総務省消防庁は、重い物ほど下に入れて重心を下げるのが原則だとしています。棚板にゴムシートを敷くと食器が滑りにくくなりますが、ビニール系のシートは逆に滑りやすくなります。吊り戸棚の開き扉は揺れで開きやすいとも案内しています。割れたびんやガラスの破片は、ケガだけでなく通り道の障害にもなります。
出典:総務省消防庁「重い物は低いところへ」

3通り道を歩いて確かめる

効いているかは、寝る場所から玄関まで歩いて確かめます。歩きながら、頭より高い所に重い物や割れ物が無いかを見上げます。残っていれば下段へ移すか、その棚の下を通らない道に変えます。

通り道が1本だけだと、そこがふさがれば行き止まりです。玄関のほかに、掃き出し窓やベランダなど外に出られる場所をもう1つ決めておきます。暗い中で足元が見えないのが困るので、枕元に懐中電灯とはき物を1組置いておきます。

地震のあと、吊り戸棚は中で物が倒れていることがあります。先ほどの総務省消防庁のページも、揺れが治まってもすぐには開けず、十分に注意しながら開けるよう案内しています。体をよけながら少しずつ開けます。

それでもふさがりそうな時のチェックリスト

買い足した物を同じ場所へ戻すようにすれば、通り道は空いたままにしやすくなります。