地震のとき棚の物が落ちて避難経路をふさがないか心配
寝る場所から玄関までの通り道を1本決め、その真上とドアの前・廊下・階段には買い置きを置きません。
水や缶などの重い物と、びん・ガラスの割れ物は棚のいちばん下へ入れます。
置き場所は玄関の近くと別の部屋の2か所に分け、片方がふさがっても取り出せるようにします。
- 寝る場所から玄関までの通り道を1本決める
- その通り道の真上にある棚から、重い物と割れ物をどける
- ドアの前・廊下・階段に積んだ箱を、通り道の外へ移す
- 残した棚は、重い物と割れ物を下段に入れ替える
- 開き戸の吊り戸棚に重い物を置いたままにしない
- 通り道に立って見上げ、頭より高い所に重い物が無ければ完了

買い置きが通り道をふさぐ仕組み
地震のときの避難経路は、ふだんの通り道と同じ道です。買い置きは「取りやすい場所」に置かれます。台所の吊り戸棚、廊下の突き当たり、階段の下、寝室のクローゼットの上——どれも通り道のすぐそばです。揺れると中身は棚の前へせり出して落ち、床に落ちてからも動きます。丸いペットボトルは転がり、重い箱は落ちた場所からずれて通り道の真ん中で止まります。停電した部屋を裸足で歩く場面では、散らばった缶や割れたびんが足を止めます。
東京消防庁は、近年の地震被害調査で、負傷者の3〜5割が屋内における家具類の転倒・落下・移動によって負傷していたとしています。
出典:東京消防庁「地震から命を守る家具転倒対策」
東京消防庁は別のページで、避難通路や出入り口付近には転倒・移動しやすい家具類を置かない、寝る場所や座る場所にはなるべく家具を置かない、とも案内しています。買い置きの箱も同じ扱いにします。
出典:東京消防庁「自宅の家具転対策」
※本記事で紹介する公的機関の資料の内容は2026年8月時点のものです。最新の内容はリンク先で確認してください。
1置く場所と、置かない場所を分ける
- 通り道から外れた壁ぎわの棚の下段
- 押し入れやクローゼットの床に近い所
- 玄関の近くの収納の中(靴箱の下段など)
- ふたを閉めた収納ボックスの中
- ドアの前と、ドアが開く側の床
- 廊下の途中と、階段の上・階段の途中
- 寝ている頭の上と、枕元の棚の上
- 吊り戸棚と、棚のいちばん上の段
ドアが手前に開く家では、ドアの前だけでなく、開いたときに扇形に通る床も空けておきます。玄関の近くに置くのは収納の中だけにして、ドアの前とドアが開く範囲の床には置きません。階段は、落ちた物が下まで転がるので途中には置きません。頭より高い吊り戸棚の開き扉は揺れで開きやすく、開くと中の物が飛び出してきます。通り道の真上の吊り戸棚は、中身を軽い物だけにします。
農林水産省は、備蓄を1か所にまとめず分散することをすすめ、1か所は玄関など外へ通ずる近くに、もう1か所はクローゼットの隙間や廊下収納などに、という例を挙げています。
出典:農林水産省「防災備蓄収納のチェックポイント」
2棚の中を入れ替える
- その棚の中身を一度すべて出す
- 水・缶・びんを下段に入れる
- 上段は紙製品や乾物など軽い物だけにする
- 棚板にゴムシートを敷く(ビニール系は逆に滑るので不可)
総務省消防庁は、重い物ほど下に入れて重心を下げるのが原則だとしています。棚板にゴムシートを敷くと食器が滑りにくくなりますが、ビニール系のシートは逆に滑りやすくなります。吊り戸棚の開き扉は揺れで開きやすいとも案内しています。割れたびんやガラスの破片は、ケガだけでなく通り道の障害にもなります。
出典:総務省消防庁「重い物は低いところへ」
3通り道を歩いて確かめる
効いているかは、寝る場所から玄関まで歩いて確かめます。歩きながら、頭より高い所に重い物や割れ物が無いかを見上げます。残っていれば下段へ移すか、その棚の下を通らない道に変えます。
通り道が1本だけだと、そこがふさがれば行き止まりです。玄関のほかに、掃き出し窓やベランダなど外に出られる場所をもう1つ決めておきます。暗い中で足元が見えないのが困るので、枕元に懐中電灯とはき物を1組置いておきます。
地震のあと、吊り戸棚は中で物が倒れていることがあります。先ほどの総務省消防庁のページも、揺れが治まってもすぐには開けず、十分に注意しながら開けるよう案内しています。体をよけながら少しずつ開けます。
それでもふさがりそうな時のチェックリスト
買い足した物を同じ場所へ戻すようにすれば、通り道は空いたままにしやすくなります。